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2012年3月17日 (土)

躁うつ病-1

  入社してから一年、私の仕事はすっかり軌道に乗っていました。体の調子も良い、むしろ良すぎるくらいに思われました。

  私は元々、どちらかというと無口で、おとなしい性格でした。それが、いつしか多弁になり、性格も活発になっていました。主治医の先生も、

「あなたは本来もっと落ち着いた性格のはずであり、現在の状態はちょっと脱線しかけている様に思える。」と仰いました。また、そのために薬も少し変えてみる、とも言われました。
 
しかし、人間、そんなに簡単に性格が変わるものでしょうか。自分でも何が原因なのか、その時は解りませんでした。また、新しく処方された薬も、相変わらず坑うつ薬と眠剤のみでした。

  今にして思えば、この時期の性格の変化こそが、「そう」の始まりだったのです。

  このクリニックには五年近く通院しましたが、「そう」という言葉は先生の口からは一度も聞かれませんでした。もちろん、坑そう薬を処方されたこともありませんでした。

  もし、この早い時期に、坑そう薬を出して頂けていたなら、この後起こる悪夢のような悲劇も防げたのではないか…と、悔やまれてならないのです。

  私は、仕事をこなしていく中で、自信が付き、やがて自信過剰になっていきました。それは、正直言って、上司がふがいないためでした。

  例えばクレーム処理の業務。クレーム先が上司の営業担当のお客様の場合、まずは上司が窓口となります。そして、原因究明とその再発防止策の立案、そしてその文書作成などの内部処理が私の業務です。

ところが、相手が面倒な得意先などの場合、上司は居留守を装って対応から逃げるのです。結局私が、電話対応から謝罪まで、全てを任されることになります。

  もっとひどいと感じたことは、その上司は常務取締役であるにもかかわらず、退社が早いことです。いつも定時頃には会社からいなくなっていました。さらに、いなくなると、携帯電話も自宅の電話も留守番電話の状態で、緊急連絡が全く取れません。

 従って、上司の得意先からの問い合わせなどは、私が直接受けることが多くなってきました。それらを次々とさばいていくうちに、仕事に対する自信も次第に強くなっていきました。

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