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2012年3月 5日 (月)

うつ病-10

  再び松山に帰ってきた私を待っていたのは、とても厳しい仕事でした。

  コンピューターの世界は、日進月歩、常に新しい技術が生まれ、導入されていきます。私の経験したことのない分野・技術を駆使してのソフトウェアの開発。これが、私にとって、精神的に非常に重圧となりました。

 深夜残業や休日出勤ももちろん多かったです。そして、何より辛かったのが、人間関係です。出来の悪い私を、上司は酷評しました。それも大勢の社員のいる中で、大声で…。

  毎日、朝起きるのが辛くて仕方ありませんでした。苦しそうな声を発しながら起床する姿に、妻も異変を感じている様子でした。朝起きると食事よりも何よりも前に、薬を飲んでいました。飲まずにはいられないのです。あまりの苦しさに…。
 気持ちの問題だろうと思いますが、薬を飲めば少し楽になりました。そして朝食を取り、出社していました。

  この様にうつが再びひどくなった背景には、薬も用意せずに向かった、無謀とも言える東京出張が影響していたのかもしれません。

  当時は賃貸マンションに家族五人が住んでいました。さほど経済的に困っている、という訳ではありませんでしたが、「休職」ということは全く脳裏にありませんでした。とにかく家族を養うためにも頑張って働かなければ、という思いだけでした。そして少しでもうつの苦しみを軽減させるため、クリニックにもよく通い、様々な薬を試してみました。

  しかし、うつの苦しみは日を追うごとに増すばかりでした。

「薬のことよりも、仕事が向いてないんじゃあないか?」

 そんな風に考え始めていました。平成十三年の春頃。うつ病と診断されて、一年半ほど経っていました。

  情報処理関係の仕事は、うつがひどくなるにつれて、もう私には無理だと考え始めました。

  毎週、多くの求人情報誌を抱え、目を通すようになりました。また、幸いなことに、当時、職場から自転車で十分くらいの場所に職業安定所があり、昼休みになると、食事を早めに済ませて職業安定所に行き、求人閲覧をしました。

  しかし、なかなかこれといった求人情報は得られませんでした。不景気な世の中だから仕方ありません。その上、私の場合、うつ病という爆弾を抱えています。私のような者でも正社員として務まる会社、となると、さらにハードルは高くなってしまいます。

  半ば絶望感が強い中、ある日いつものように職業安定所で求人閲覧をしていると、

「品質管理」

という業務に目が止まりました。食品会社で、食品の検査、およびクレーム処理を希望、というものです。

 クレーム処理がどのような作業かは知りませんでしたが、検査なら、以前、別の会社で水質検査を五年近くやっていた経験があります。また、大学時代、工学部で応用化学を専攻しており、さらに、国家資格である技術士の化学部門で第一次試験に合格しており、検査や化学、ことに食品化学にも通じています。

「転職するなら、ここだ。」

と決意しました。

 

 

※メルマガを発行しました。 「心の病―うつ病と躁うつ病―」    こちらも是非お読み下さい。   

http://melma.com/category/health/mental_health/

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